うみのいえ

2009年01月24日 08:09



以前、ビーパルで紹介されていて、いいと思った写真家さんの写真集を買いました。
大塚幸彦さんの「うみのいえ」という写真集です。

これは、海に捨てられた様々なゴミを棲み家として暮らす、生物や藻類の写真集です。
空き缶の中に暮らすツガイの魚。
沈んだタイヤの内側に展開する箱庭のような世界。
投棄物の形状を器用に利用して暮らす、様々な生物達。

特に投棄物を好んでいるのはウツボらしく、
ウツボの写真が多いです。
ウツボって、顔、体型、模様、全てがグロくて怖くて、
不意打ちに遭遇すると心臓に悪い、嫌な魚ですが、
この写真集の彼らを見ていたら、
もしかして君達、本当はカワイイ魚なんじゃね?
と、キモカワっぷりがクセになってしまいました。
今度海で遭遇したら、愛しく観察できそうです。

どの写真も、よくこんなシチュエーションを見つけたもんだ!
そして、よくこんな愛嬌がある生物の顔を捉える事ができたもんだ!
と、感動しまくり!
不法投棄もマンザラではないと思えてきちゃうくらい。
不法投棄はいけない事だけど、
捨てられたモノ達が100%存在を否定されるモノではなく、
なにか海の中で役に立っているのなら、少しは心が救われる気分です。

だって、捨てられたモノにも五分の魂。
捨てられるというだけでも人生の悲劇なのに、
更に厄介者のまま生涯を終えるなんて、悲しすぎるじゃん。

生まれたからには、何かこの世に存在意義を残して、
天命を全うしたいと思わない?モノでも、人間でも。
朽ちていく間に、少しでも棲み家として小さな生物を守り、
役に立てられたなら、海のゴミも生まれた甲斐があったってものよ。
でも、もちろん不法投棄を擁護してるわけじゃないです。

ほら、よく古タイヤを河川の底に敷いて、
生き物の隠れ家を作る実験してる所とかあるじゃない?
成分的に無害なら、タイヤの第二の人生にピッタリだと思うけどなぁ。
少なくとも、燃やすよりは何倍も有効だと思うよ。

「人工物と天然の岩場に
どんな違いがあるのだろう
彼らが住めばどこでもうみのいえ」

という一文が、本の中にあります。
まさにその通りだと思います。
勝手に捨てといて、勝手に心配している人間の思惑なんて、
海の中の生き物達にとっては、大きなお世話なのでしょう。
ゴミ食べて窒息死も、毒蓄積による奇形も、温暖化による生態系の異変も、
ただの自然の摂理だと思ってる程度でしょう。
もちろんそれは、海の生き物の目線では、ということです。
地球の目線からすれば、今の森林消滅スピードや温暖化は、大変な事態です。

海の中の生き物を哀れむお節介があったら、
朽ちた投棄物から出た有害物質を蓄えた魚にでも注意してろってことです。
あ、もちろん不法投機は絶対止めましょう。
そして、エコを声高に唱える気はありませんが、
地球の未来の為に、出来ることをしましょう。
関連記事


最近の記事