映画#9 電人ザボーガー

2015年01月22日 15:45





電人ザボーガー
2011年/日
[監督]井口昇
[出演]古原靖久/板尾創路



[あらすじ]

悪の組織シグマの総統・悪ノ宮博士は、
人細胞を侵略ロボット兵器の材料にするために、有能な人間を襲い始めた。
かつて悪ノ宮に父親を殺された大門豊は、
ロボットとして生まれ変わった双子の兄・ザボーガーと共に、
悪ノ宮の野望を阻止するために立ち上がる。



[感想]

’70年代にTV放送された特撮ヒーロー作品の映画化。
2部構成になっており、前半は若かりし頃の大門とシグマとの戦い、
後半はその25年後、挫折して正義の心を捨てた壮年の大門が、
再びシグマの野望阻止に立ち上がるストーリーとなっています。

このCG全盛期に、あえて当時のユルい特撮を再現し、
ザボーガー世代が抱える加齢問題や、その世代が好きそうなお色気も盛り込んで、
なんでもアリなVシネです。
TV版を知らない人が見たら、ナンジャコリャ感に失笑してしまいますが、
ザボーガー世代には、その絶妙なオリジナルリスペクトっぷりにニヤニヤが止まりません。
主人公や物語の設定、悪の幹部やメカに至るまで、忠実にTV版を再現した事が、
EDで流れるTV版の映像で分かります。

青年期の大門役の人、ゴーオンレッドだねー!
観てる時は気付かなかったけど、言われてみればそうだ彼だ!
なんか石川遼に似てるよね。
暑苦しい大門をよく再現していて素晴らしかったです。
一方、板尾は大根過ぎて、観てて辛かったです。

ZXRやアネーロといった、一時期のカワサキバイクに付いていたエアダクトが、
よく洗濯ホースだ、ザクパイプだと呼ばれていましたが、
正直、アレは何のために付いているのか長年の謎でした。
この映画を観て、あのカワサキのアレ、
実はザボーガーの腕なのかも知れない…と、ふと思いました。


映画#8 ゲド戦記

2015年01月10日 18:32





ゲド戦記
2006年/日
[監督]宮崎吾朗
[出演]岡田准一/菅原文太



[あらすじ]

アースシーの世界では、物事の均衡が崩れはじめていた。
魔法は効力を失い、竜が血迷い、人々の心が闇に支配されていった。
エンラッド国の王子アレンも、闇の心に惑わされ、
我を失って衝動的に父親である国王を殺し、遁走する。
危険なところをハイタカに救われたアレンは、
世界の異変を危惧するかつての大賢人・ハイタカと共に旅し、
その中で、顔にヤケドの跡を持ち、受けた虐待によって心を閉ざす少女テルーと出会う。



[感想]

指輪物語とゲド戦記は、中学時代に夢中になった思い出の作品です。
今でも大事に持っています。

指輪物語→ロード・オブ・ザ・リングの見事な映画化の後だったので、
好きじゃないジブリがゲド戦記を映画化するという話にも期待を寄せたのですが、
観終わった後、映画館から出てきた誰もが…お通夜でした。

よくもまぁこれほど節操なく改ざんしたもんだと苦笑いしてしまいます。
監督の父親・宮崎駿原作の「シュナの旅」が、
物話の半分以上ベースになっており、
その上にゲド1~4巻の美味しいキャラを配置しただけ…。
完全に原作の陵辱です。
そりゃ原作者はもちろん、ファンも怒り心頭よ。

あんなにベラベラとおしゃべりなテルーなんて要らない!
あんなにアホの子なアレンも要らない!
テナーもハイタカも、ザ・ジブリなキャラにされちゃってゲンナリ。

真の名とか、影とか、魔法とか、人間と竜との関係と言った、
アースシーの世界観の説明が一切無いので、
物語を知らない人にはさっぱり分からない話です。
ハイタカなんてオマケ程度の存在感しかないのに、
なんでタイトルがゲド戦記なんだよ、そもそもゲドって誰だよ、
は?ハイタカの真の名がゲド?なんじゃそれ?…と悩まされた事でしょう。
原作ファンにとっては、先に述べたとおり、
これはとてもゲド戦記とは認められない愚作です。

ジブリは、派手にズッコケたこの作品にあんまり触れて欲しくなさそうですが、
ゲドファンはこの原作レイプをいつまでも恨むよ~。
まぁジブリも、いつまでも宮崎駿という「影」にすがるしかなく、
哀れだとは思います。
早く偉大な「影」から自立できるといいですね(棒)

と、なんだかんだ言いましたがこの作品、ポニョよりはマシでしたよ。


映画#7 あなただけ今晩は

2014年12月27日 06:41





あなただけ今晩は (Irma la Douce)
1963年/米
[監督]ビリー・ワイルダー
[出演]ジャック・レモン/シャーリー・マクレーン



[あらすじ]

フランス・パリの市場の一角に、ホテルと娼婦が立ち並ぶ売春通りがあった。
その地域に新しく赴任した、誠実な性格のネスター・パトゥー巡査は、
裏社会のルールを知らずに、娼婦を一斉摘発する。
逆に警官をクビになり、無職になってしまったネスターは、
摘発の際に知り合った娼婦イルマと恋に落ち、
イルマのアパートで同棲生活を始めると共に、裏の世界へと足を突っ込む。
しかし商売とは言え、大好きなイルマが他の男と寝るのが許せないネスター。
彼女を独占するために、イギリス紳士に変装して彼女のパトロンを演じる事に。



[感想]

体で稼いだお金で大好きな男を養いたい売春婦と、
女を独占したいがために嘘を重ねるヒモ男の、
とっても低レベルな「賢者の贈り物」ストーリーです。

娼婦マネジメントの元締めにまで成り上がったヒモ男とパトロン、
二束のワラジ生活を送るネスター。
パトロンを維持するにはお金が要る為、イルマに内緒でネスターは必死に働きます。
単純にネスターが働いたお金をイルマに渡せばいいだけなのに、
なんという回りくどい話だ…。

ヘビースモーカーなイルマは、常にタバコをプカプカ。
タバコが嫌いなので、画面のこっちまで臭ってきそうで、胸がムカムカしてきます。
ネスターは常にヨタヨタフラフラしていて、観てるこちらまで疲れてしまいます。

体を売る商売が題材ってだけで、嫌悪感が先行してしまう映画ですが、
なんせ巨匠ビリー・ワイルダー&ジャック・レモンコンビ、
腐っても鯛な映画でした。
ラストの二転三転するシーンなど、強引ならがも面白かったです。


映画#6 男はつらいよ 寅次郎の青春

2014年12月16日 11:10





男はつらいよ 寅次郎の青春
1992年/日
[監督]山田洋次
[出演]渥美清/倍賞千恵子



[あらすじ]

宮崎に流れ着いたものの手持ちのお金が尽き、路頭に迷った寅次郎は、
女手ひとつで理髪店を経営する蝶子の元に転がりこむ。
偶然、寅次郎の甥・満男の彼女である泉と宮崎で再会したものの、
成り行きで怪我を負ってしまう寅次郎。
寅さん負傷の噂に、柴又の面々は大騒ぎ!

[感想]

春に柴又の寅さん記念館へ行きました。
全く寅さん映画を見た事がなかった私は、
この記念館をきっかけに無性に「男はつらいよ」を観てみたくなり、
図書館にあったらビデオを借りてきてくれるよう、子供達にお願いしました。

借りてきてくれたのは、全48作中の45作目、「寅次郎の青春」。
図書館にはこれしかなかったそうです…。
人物関係を知ってて当然という前提で話が始まるので、
記念館に行って相関図を見ていなかったら、訳が分かりませんでした。

満男と泉の恋愛話がメインで、寅さんは話のついで的な存在です。
Wikiによると、この前後の作品は、
病気で体が弱っていた渥美清の負担を軽くするため、
満男をメインに持ってきていたそうですね。
でも、その満男ののび太君っぷりにイラッとしました。
図々しい寅さんにもイラッとしました。
てか、こんな得体の知れない男をよく家の中に入れるなぁ…。
じゃりン子チエのテツ、こち亀の両津、寅さん、この3人は、
「観てる分には面白いが、リアルではゼッタイ関わりたくないヤクザ男BIG3」です。

ストーリーは、これと言って盛り上がりもなく、平々凡々で退屈でしたが、
機会があったら他の話も観てみたいと思う、不思議なクセのある映画でした。

ラスト、柴又駅から旅立つ寅さんが、満男の呼びかけに振り向くシーンが、
柴又駅にあったブロンズ像そのままで感慨深かったです。


映画#5 アナと雪の女王

2014年08月21日 10:58

アナと雪の女王
2013年/米
[監督]クリス・バック/ジェニファー・リー
[声の出演]神田沙也加/松たか子(日本版)


[あらすじ]

生まれつき雪と氷を操る魔力を持つ、アレンデール王国の第一王女エルサ。
幼い時、その魔力で妹のアナを傷付けてしまったエルサは、自分の能力を恐れ、
これ以上アナを傷つけまいと、アナを避けるようになる。
唯一の魔力の理解者だった両親を失い、失望でエルサは心を閉ざし引き篭もるように。

時が経ち、成人したエルサは王位を継承するが、
秘密にしていた氷の魔力を、アナや公衆の面前で誤って露呈してしまう。
エルサの心の焦りに呼応するように、全てが凍ってしまったアレンデール王国。
アナは、凍りついたアレンデール王国とエルサの心を解かす為に、逃げ出したエルサを追う。


[感想]

空前の大ヒットとなったアナ雪。
是非ドラクエでパーティーに加えたい、エルサの氷系魔法の威力です。
DVDで観ましたが、これは大きなスクリーンで、エルサの魔法を堪能するべきだったと少し後悔しました。
それほどまでに素晴らしい、映像技術の粋を尽くしたCGの美しさでした。
目が大き過ぎて違和感があったキャラデザインも、
見慣れるとどうでも良くなって、可愛く思えてきました。

ストーリーは、シンデレラレベルの単純なおとぎ話で、
子供でも難しくなく、テンポも速く、飽きずに楽しめました。
商材として丁寧に作品を作るアメリカCGアニメ界には敬服します。

お姫様や王子様やキラキラな世界観を楽しむ作品なので、男性には面白くないかもしれませんが、
お姫様に全く憧れない私のようなガテン系オバチャンをも夢心地にさせる、
ディズニーのプリンセスマジックです。
SNSで見知らぬオトコにホイホイ流されがちなイマドキのギャルにとっては、
この作品は「オトコはよく品定めしろよ」という警鐘にもなったのではないでしょうかw


映画#4 ストレイト・ストーリー

2014年04月04日 05:45






ストレイト・ストーリー (THE STRAIGHT STORY)
1999年/米
[監督]デヴィッド・リンチ
[出演]リチャード・ファーンズワーズ/シシー・スペイセク


[あらすじ]

腰痛でろくに歩くことも出来ない、73歳の偏屈老人アルヴィン。
ある日、遠方で暮らす身寄りのない兄が倒れたとの知らせを受け、
急きょ、自前のトラクターに不自由な体を乗せ、自作のトレーラーを牽引し、
約500km先の兄を見舞うため、数ヶ月に及ぶ壮大な旅に出る。


[感想]

オンボロトラクターとくたびれた老人コンビによる、
時速2kmほどのスローなロードムービー。
アメリカの広大な牧草地帯を、カタツムリのように旅をします。

牧歌的風景と、そよ風のような音楽、
マシントラブルや、様々な人々との出会いや親切、兄の安否、
等身大のストーリーで誰でも共感できる、清々しい紀行映画でした。
キワモノ作品が多いリンチですが、やればできる子!


映画#3 さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅

2014年01月28日 15:44






さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅
1981年/日本
[監督]りんたろう
[声の出演]野沢雅子/池田昌子


[あらすじ]

機械化人間の女王プロメシュームを倒し、機械化母星を破壊した鉄郎。
しかし機械化人間の勢力は衰えず、生身の人間は機械化人間に駆逐されようとしていた。
鉄郎は地球に戻り、レジスタンスとなって機械化人間と戦う日々を送る。

数年後、そんな鉄郎の元にメーテルからメッセージが届く。
「鉄郎、999に乗りなさい。」
そして鉄郎ただ独りを乗せ、999号が発車する。


[感想]

映画版銀河鉄道999の2作目。
TV版や映画版が大ヒットし、二匹目のドジョウ的に作られた作品で、
設定やストーリーが後出し感満載なため、
「さよなら」はあまり評価してもらえません。

TV版や映画版で語られずに終わった色々な謎、
プロメシュームの機械化帝国への執着、
プロメシューム母子のいきさつ、
メーテルが若者を導く理由、
なぜ機械化人が人間狩りをするのか、
車掌さんの正体など、
それらがうまい事ストーリーに絡めてまとめられており、
TV版や映画1作目にとって、その集大成として重要な作品です。

「永遠の命」とは何か。
その答えを、ラストにハーロックが教えてくれます。

永遠の命とは、プロメシュームが求めるような不老不死の事ではなく、
精一杯生きた限りある命を、己が生きた証を、絆を、親から子へ、孫へと繋いでいく事。
子孫の中で、遺伝という魂が生き続ける事。
命のリレーこそが、永遠の命だと。

…ネタバレで申し訳ないですが、このような意味の事を言ってくれます。
そのセリフを聞くために観ても損はない名作です。


映画#2 泥だらけの純情

2014年01月20日 09:08





泥だらけの純情
1963年/日本
[監督]中平康
[出演]吉永小百合/浜田光夫


[あらすじ]

下町のチンピラ次郎は、成り行きで、
駅で不良にからまれていた女子高生を助ける。
その女子高生・真美は、世間知らずの外交官の令嬢。
助けてもらったお礼に、ヤクザのパシリだった次郎の罪をかばう。
それがきっかけで、想いを募らせるようになる次郎と真美だが、
あまりにも違いすぎる互いの身分差が、2人の愛を引き裂く。


[感想]

いやもう、歯がカユくなるほどの純愛映画。
こういう初々しい恋愛映画は大好きです。

お嬢様のわりに勝気で、惚れた次郎にアタックしてゆく真美。
次郎の趣味を理解しようと、不埒なボクシングを見たり、酒を飲んだり。
なかなか会ってくれない次郎のアパートに押しかけたり。

一方、スケコマシのクセに、不慣れなお嬢様の扱いにドギマギする次郎。
着慣れない背広を新調し、
なんとかお嬢様の身の丈にあった男になろうと奮闘するかわいさ。
お互い、相手に好かれようと努力する姿がくすぐったいです。

しかし所詮、棲む世界が違うチンピラと令嬢。
お互いの環境が、2人の仲を許すはずもなく、
行き詰まった2人がとった行動は…

ラストは悲しくて、つい泣いてしまいました。
2人には、幸せになって欲しかったです。




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